私たちは農産物の価格がもっと高くなるべきだ、と思っています。このデフレ時代、消費者に訴えるには「より安く」という言葉は欠かせません。でも私たちは思うのです。農産物の価格はもちろん、しっかり作られた食品はどれも安すぎると。
現実を考えると、今後、農産物の平均価格が大幅に低下することは避けられないでしょう。当然ながら、日本の食を守るには、国は農業の競争力を促す一方で、一層の保護政策をとることが重要であることも間違いありません。
そんななかで、私たちは高付加価値な農業を応援したいと考えています。国の保護政策なしでは生きていけないのが現実ですが、少しでも自立した農業を応援したい。
そのためにはまず、日本一と称される魚沼産コシヒカリがより高品質でなければならないと思うようになりました。なぜなら魚沼産コシヒカリの魅力が低下することは、米価全体が下落することを意味しています。つまり魚沼は、今以上に自覚を持って日本の食のリーディングエリアにならなければいけないと思うのです。
と同時に、魚沼以外で奮闘している高付加価値を目指す生産農家の収入増加も模索しなければいけません。現在の流通では「量産されたもの」と「特別に手間暇かけて作られたもの」の価格差がほとんどありませんが、これからは 10倍、場合によっては100倍の開きがあって当然だと思うのです。
現在の価格は、生産者のなにがしかの犠牲の上に成り立っているといっても過言ではありません。「それでいい」という生産者も多いのですが、私たちはそうは思えません。生産現場に夢と希望がなければ、跡継ぎは都会から戻ってきませんし、新規就農者はすぐに夢から覚めて逃げていってしまいます。
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全国展開といっても、別にチェーン店を作ろうなんて考えているわけではありません。現在、私たちは魚沼にいますし、今後も魚沼を重要な拠点と考えていますが、日本には多彩な地域文化があり、またその地ならではの農業と食文化があります。自遊人では雑誌の誌面でそれらを取り上げてきましたが、できることなら実際に手掛けてみたい……というのが夢だったりします。もちろん自分たちですべてやるのではなく、農作業体験会のネットワークと同じように、情報交換しながら、協力関係を築きながら、日本にアグリツーリズムを定着させたいと思っています。なにしろお金がかかる話ですが、まずは魚沼で、数年以内になにかできればいいなぁ、と考えています。 |
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