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地域に、そして社会に、貢献できる会社になりたい・・・。


企業が利益を追求するのは当然です。しかし利益ばかりを追求しては、企業も、そこに働く人間も、けっして幸せにはなれないような気がします。当社は平成16年秋に東京日本橋から新潟県南魚沼市(旧六日町)に移転してきました。けっして社長が新潟出身者なわけでも、社員に新潟出身者がいたわけでもありません。きっかけは「お米」。震災前から当社ではこの地域の農家と交流があったのですが、「冷房の効いた東京のオフィスから農家にお米を発注するより、自分の目で生育状況を確認しながら仕事をしようじゃないか」と、魚沼に移転してしまったのです。その後、中越地震、中越沖地震が発生。当社では人手の足りない平日に、社長を含め社員が一丸となって被災地ボランティアに参加しました。その後も旧山古志村では雑誌でのイベントを通じて、地道な復興支援活動を続けております。



旧山古志村での田んぼイベントのほかに、当社社員が完全に栽培を行う、魚沼産コシヒカリの実験田「自遊田」の運営を行っております。1シーズン目は減農薬栽培、2年目は完全無農薬の合鴨農法と鯉農法の実験(実地体験)、3年目は土壌分析を行った上で、肥料の違いによる食味の違い等を実験しました。4シーズン目は、合鴨農法のほか、米ぬか除草法や深水たんぼなどを実験し、無農薬栽培を行う予定です。ちなみにこのお米は、全国米食味コンクールで、味自慢の米農家が出品する全2607件中474位、専門機器での測定値では84点という好成績をおさめており、遠くない将来に、本気で入賞を目指しています。





新潟県が 平成17年から導入した改良品種がコシヒカリBL。BLとは稲の大敵、いもち病対策を施した品種という意味で、大幅に農薬を減らすことができる、環境にも身体にも優しい品種です。しかも遺伝子検査をすれば他県産と区別がつくため、はびこっている「ニセ新潟産」「ニセ魚沼産」を駆逐できるという、一石二鳥の品種なのです。ちなみにBLは遺伝子組み換え品種ではなく、従来の交配技術で生まれた品種です。
 ところが……。誰が言い出したのか、「BLは従来品種と比べて味が劣る」なんてウワサが一部に飛び交い始めました。このウワサには様々な政治的背景や思惑が絡んでいる気配もあったりするのですが、なかにはこのウワサを信じて、真顔で「BLは食味が劣るのでは」という専門家も現れました。
 けれど、不思議な話なのですが、劣る、劣らないと議論がある割に、従来品種とBLの食味比較はほとんどされていないのです。なので「劣る」「劣らない」という意見の「根拠は?」ということになると、「なんとなく、そんな気がする」とか「自分は品種が変わる前と今で、昔のほうが美味しかった気がする」という主観論になってしまうことがほとんど。
 そこで自遊人では、昨年、同じ場所の隣り合わせの田んぼで、まったく同条件で従来品種とBL品種の栽培を、ある農家の協力の下、行いました。
 そして食に詳しい作家・文化人の方々など、総計200名以上に食べ比べていただいたのですが、結果は「従来」という人もいれば「BL」という人もいて、その感想は様々。左の表はある農業関係者29名が行ってくれたブラインドテストなのですが、数字だけで判断するならば「どちらも同じ」がもっとも多い結果となりました。
 編集部での試食では「食味はBLと従来品種では違う」という声が過半でしたが、「どちらが美味しいか」ということになると意見は二分。ただしいずれも「劣る」とか「まずい」といった差ではなく、「どちらかというと」というレベル。作家・文化人のほとんどの方からも「どれが好きかと言われれば○○だけど、まずいとか、劣るとか、そういったものではないね」といった意見を頂戴しました。
 自遊人では今年も実験を行い、結果をより公正なものにしてきたいと考えています。


自遊人が送った2種のお米を、とある農業関係の方が29名の参加者によって、ブラインドテストを行ってくれました。といでからの浸水時間や水分量、使用炊飯器など、同じ条件で炊いたお米を、どちらだかを知らせずに味わってもらった感想が表のとおりです。

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