新潟県が 平成17年から導入した改良品種がコシヒカリBL。BLとは稲の大敵、いもち病対策を施した品種という意味で、大幅に農薬を減らすことができる、環境にも身体にも優しい品種です。しかも遺伝子検査をすれば他県産と区別がつくため、はびこっている「ニセ新潟産」「ニセ魚沼産」を駆逐できるという、一石二鳥の品種なのです。ちなみにBLは遺伝子組み換え品種ではなく、従来の交配技術で生まれた品種です。 ところが……。誰が言い出したのか、「BLは従来品種と比べて味が劣る」なんてウワサが一部に飛び交い始めました。このウワサには様々な政治的背景や思惑が絡んでいる気配もあったりするのですが、なかにはこのウワサを信じて、真顔で「BLは食味が劣るのでは」という専門家も現れました。 けれど、不思議な話なのですが、劣る、劣らないと議論がある割に、従来品種とBLの食味比較はほとんどされていないのです。なので「劣る」「劣らない」という意見の「根拠は?」ということになると、「なんとなく、そんな気がする」とか「自分は品種が変わる前と今で、昔のほうが美味しかった気がする」という主観論になってしまうことがほとんど。 そこで自遊人では、昨年、同じ場所の隣り合わせの田んぼで、まったく同条件で従来品種とBL品種の栽培を、ある農家の協力の下、行いました。 そして食に詳しい作家・文化人の方々など、総計200名以上に食べ比べていただいたのですが、結果は「従来」という人もいれば「BL」という人もいて、その感想は様々。左の表はある農業関係者29名が行ってくれたブラインドテストなのですが、数字だけで判断するならば「どちらも同じ」がもっとも多い結果となりました。 編集部での試食では「食味はBLと従来品種では違う」という声が過半でしたが、「どちらが美味しいか」ということになると意見は二分。ただしいずれも「劣る」とか「まずい」といった差ではなく、「どちらかというと」というレベル。作家・文化人のほとんどの方からも「どれが好きかと言われれば○○だけど、まずいとか、劣るとか、そういったものではないね」といった意見を頂戴しました。 自遊人では今年も実験を行い、結果をより公正なものにしてきたいと考えています。 |


自遊人が送った2種のお米を、とある農業関係の方が29名の参加者によって、ブラインドテストを行ってくれました。といでからの浸水時間や水分量、使用炊飯器など、同じ条件で炊いたお米を、どちらだかを知らせずに味わってもらった感想が表のとおりです。 |