| 写真・文/岩佐十良(本誌)
赤湯温泉 山口館は正真正銘のランプの宿だ。登山道を歩くこと2時間、自家発電の設備はあることはあるものの、燃料はヘリで運ばなくてはならない貴重品。毎週末の混雑時に利用する以外は基本的に動かさない。
宿の創業は明治30年。木挽きが山に入り、材を作るところから始めたという。当時の建物は総檜造り。上流で切りだした檜を、川に流して運んだそうだ。
「これでもずいぶん便利になったんですよ」と笑うご主人の山口肇さん。平成元年にはロッジ風の新館がオープンし、「これが山小屋?」というほど立派な施設に生まれ変わった。
「新館の建築材はヘリで運んだんです。でもね、基礎を作るために50kgのセメント180袋と砂利40トンを手作業で混ぜたのはきつかったなぁ(笑)」
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