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全部で173段。一直線に続く石段を登りつめ、 醫王霊山温泉寺の山門から振り返れば、下呂の町並みが一望のもとに目に入ってくる。
右から左へ、飛騨川(益田川)が流れその向こうにはJR高山本線が走る。川沿いには平地が続いているものの、四方は緑の山、山、山……。緑がぽっかりと開けたところに町があり、10階もある巨大ホテルから石畳の道に肩を寄せ合う民宿まで60軒近い宿が建ち並ぶ。
飛騨の山間の温泉に生きる町。それが下呂だということがよくわかる。
もともとは町近くの湯ヶ峰の山中に古くから(10世紀の文献に記録があるそうだ)温泉が湧いていた。ところが文永2年(1265年)に山が崩れて源泉が枯れ、代わりに飛騨川の川原に湧き出たのだという。これは、白鷺が湯浴みしていたことから発見されたが、飛び去る白鷺を追うと1本の松に留まり、その根元には薬師如来像が……。この薬師如来を本尊として寛文11年(1671年)に開山したのが温泉寺という次第だ。
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