内湯は、湯治場の雰囲気を色濃く残し、鉄筋コンクリート造の外観とは異なっていい意味で驚かされる。湯屋自体も硫黄成分で黒ずみ、山の湯らしい鄙びた風情を醸し出している。若い女性は気後れするかもしれないが、風呂はすべて男女別で、実は女性用のみ露天風呂が2つ。
「風呂は内湯の檜風呂をはじめ、すべて木造りにしています。最近ではこの雰囲気が女性の方にも人気なようで、若い女性グループのお客様も多いんですよ」
露天風呂も素朴な造りで、それがまた人気の秘密。豪華な高級旅館もいいけれど、こんな雰囲気もまたおつなものだ。
夕食は、地のきのこ、山菜、川魚といった山の味覚をふんだんに盛り込んだボリューム満点の和食膳。皿数も豊富で何から手をつけようか迷ってしまうほどだ。
宿の周囲は、ブナ、ダケカンバの原生林。色づく秋、そして雪見風呂の冬とそれぞれの風情がある。紅葉の見頃は例年10月中旬頃。さらに、冬季も宿までの道は除雪されているので、気軽に雪景色が楽しめる。近くに箕輪スキー場もあるのでスキーを兼ねての温泉旅行も楽しいだろう。
自遊人2004年10月号別冊『温泉図鑑・秋』より転載。
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