おいらん風呂は今も健在で、宿の裏手に広がる遊歩道を歩いていくと、簡素な小屋が現れる。蒸気の噴出孔にムシロを敷き、その上に寝そべるという原始式のサウナで、湯治客に人気が高いという。
この遊歩道は高山植物の咲く花畑へと続き、ちょっとしたトレッキングに最適。栗駒山の登山口に位置し、周辺は灌木や奇岩の様相を呈した溶岩に囲まれ、アルペンムードも漂っている。遊歩道からの眺めも雄大で、晴れていれば遠く月山や鳥海山も眺望する。
宿の営業は、残雪残る5月中旬から10月の紅葉シーズンの終わりまでと短い。紅葉の見頃は、栗駒山の山頂で9月下旬。須川高原温泉で10月の上~中旬。八甲田山と並び、東北ではもっとも早く始まる紅葉で、これを目当てに毎年やって来る常連も多いとか。かなり大規模な旅館といえど、紅葉シーズンの休前日は早めの予約が必要だ。
自遊人2004年10月号別冊『温泉図鑑・秋』より転載。 |
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凝った夕食とは言い難いが、山の宿としては十分。食事は食堂でいただく(上)。秋には部屋から紅葉を愛でることも(下)。
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