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昭和4年築の本館も『千人風呂』を造った先々代の時代に建てたもの。
「昭和4年といえば、世界恐慌に突入した年ですから、本来なら投資を控える時期ですが、先々代は村長も務めた人なので、村おこしの意味もあってか、天城産の杉の巨木や秋田さんの神代杉などを使って、贅沢に本館を建てたようです。見栄を張りすぎて、その後、税金が納められなくて差し押さえを受けたという話もありますが……(笑)。しかし、立派なものを造ってくれたお陰で、今も財産として残っているのだと思います」
混浴の『千人風呂』に加え、平成3年には古い内湯の建築様式を踏襲した女湯『万葉の湯』も完成。『千人風呂』の陰に隠れがちだが、実は木造の女湯としては日本一の規模。こちらも後世に残る建築となるはずだ。浴槽は4つに区切られ、異なる温泉が楽しめるようになっており、もちろん泳げる深さのエリアも……。2つの名物風呂に入る女性もきっと満足してくれるに違いない。
※自遊人2006年12月号別冊『温泉図鑑』より転載
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