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しかも、この宿の何がいいって、正真正銘のランプの宿であること。
今でこそ、玄関前まで車で行けますが、(普通車でも行けますが、けっこうハードです)つい数年前まで歩かないとたどり着けなかった秘湯。
自家発電はしているものの、夜になって発電が止まると、頼りはランプの灯りのみです。
山の夜は怖いものです。昼には「なぁんだ、露天風呂はもっと山の中に作ればよいのに」なんて思っていても、夜になると「ああ、近くて良かった」と、誰もが思うに違いありません。
宿の正面には駒ヶ岳という岩山が聳え、その山が月明かりに浮かびあがる様を眺めていると、まるで仙人にでもなった気分がしてきます。
さらに。この宿は経営している人たちの心意気がいい。
建物はなんと明治初期頃築という古~いものです。もともと山小屋ですから(現在もそうですが)、大した設備もありません。部屋に鍵はありませんし、壁の上はと屋根の間は空いてますから、隣の部屋と声は丸聞こえです。
でも、館内にはゴミひとつありません。本当にぴっかぴか。麓の集落に住んでいる方が毎日車で上がってきて、日中はずーっと掃除をしています。
そして支配人(伊藤さんという方です)はといえば、ずーっと料理を作っている。この季節、夕飯には山菜が並び、これがまた美味しいのです。
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