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さて、時は流れて……。
昨年、久しぶりにプライベートで長座に宿泊しました。その間にも何度か取材で訪ねてはいましたが、プライベートで宿泊するのは十数年ぶりのことです。果たして、あの時の想い出が崩れ去らないか、正直、不安でもありました。
いい想い出は、時として自分の心の中にしまっておいたほうがいいものです。初恋の人には会わない方がいいのと同じでしょうか。
そして1泊を過ごした結論ですが、やっぱり長座はいい宿でした。母の驚いた快適さは昔とまったく変わらず、さらに移築古民家は時を経て堂々とした風格を増していました。ケチをつけるとすれば食事内容でしょうか。
当時と現在では私の味覚は大きく変わっているため、「食事に化学調味料を使っているのはちょっと……」となるのですが、私のような化学調味料嫌いでなければきっと気にならないでしょう(現に昔の私はまったく気にしなかったのですから)。むしろ、演出上手は相変わらずですし、素材も旅館基準で考えればけっして悪くありません(一般的な旅館と比べると、かなり満足度は高いはず)。
それに平成15年に新設された露天風呂「かわらの湯」がこれまた快適で……。渓流を目の前にするこの湯小屋は、本館の湯船以上に快適だったりします。しかも泉質もまったく異なり、こちらはかなりぬめりを感じる成分の濃い湯。
宿泊料金は2万1150円~。数年前より料金は若干上がっているようではありますが、それでもこの価格は良心的といえるでしょう。むしろ、価格ばっかり高いエセ高級旅館が増えている昨今、かなり割安感を感じたのも事実。
接客はそれほど特筆するものではありませんが、「高級旅館のありきたりの接客に1万円以上の付加価値を払うのはアホらしい」という人には、うってつけの宿かもしれません。
あ、それから。
春から秋の奥飛騨は最高ですが、連休やお盆、紅葉シーズンは大変混み合います。混みすぎて魅力も半減してしまいますから、訪れるならできれば平日に。平日の奥飛騨旅行なら、きっといい想い出になるに違いありません。
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