文/岩佐十良(本誌)
もう3月も半ばになろうというのに寒い日が続きますね。魚沼はまだ雪に閉ざされています。
さて、現在編集部では次号の特集制作の最終段階です。特集タイトルは『宿グランプリ2008』。
作家、文化人を中心に、50人の選んだ「ベストオブ旅館」を決めようという企画です。
この企画、実は昨年も行っていて、昨年は『あさば』が一昨年に引き続き2年連続となるグランプリ。
次いで2位には広島宮浜温泉の『庭園の宿 石亭』という結果になりました。
今年はどこが一位になるか……
それは3月26日発売の本誌をご覧いただくとして、昨日、編集部ではこんな話になりました。
「あさばはたしかにいい旅館だけど、やっぱり個人的には、もっと安い宿がいいよね」
「そうそう。正直、ちょっと飽きた。そもそも1泊4万円前後もポンと出せる身分じゃないし(笑)」
「日本の宿に求める究極は、温泉がいいこと、それに尽きるんじゃないかな。どんなボロでも清潔でさえあればいいよね」
で、「じゃあ、1万円以下の宿限定だったら、個人的にはどこがいい?」という話になって出てきたのが「万座温泉ホテルの湯けむり荘」。今年1月から宿の名称を変更しているので、正式には『万座温泉 日進舘』の『湯けむり荘』です。
「え~っ?」「ずいぶんつまらない結論だね」
と言う声が聞こえてきそうですが、「東京から(新潟からも)、行きやすくて」「温泉が最高で」「料金が1万円以下で」「他人にもおすすめできる宿」となると、そうそう「いい旅館」はあるものではありません。
温泉の泉質だけを基準にマニアックに考えればいろいろいい宿はあるのですが、そういう宿は掃除に難点があったり、オヤジが偏屈だったりと、他人に勧めるには「ちょっと」 ということが多いのです。
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