第4回 決して豪華ではないけれど、ほっと寛げるおすすめ宿
三水館【長野・鹿教湯温泉】
この仕事をしていて、いちばん多く聞かれるのが、「どの宿がいちばん良かった?」という質問。でもこの答えは本当に難しいのです。
なぜなら、「いい宿の基準」というのは、その人の価値観で、大きく変わりますから。
ですから、「どの宿がいちばん良かった?」と聞かれた時には、逆に
「誰と行く予定ですか?」
「温泉の質にこだわりますか?」
と、この2つの質問を逆にすることにしています。
宿選びは誰と行くのかがもっとも重要。気心しれた奥さんとの2人旅なのか、それとも奥さん以外の家族もいっしょなのか。
奥さんと行くなら、それは結婚記念日とか何か重要な日なのか、それとも気軽な旅行なのか。こんなことをざっと聞くと、おすすめの宿を推薦しやすくなります。
温泉の泉質を気にするかどうかも重要なポイントで、「温泉の質にはまったくこだわりがない」という人は意外に多いものです。
となると、私にとっては「ここは循環だからなぁ」という宿も、「最高の宿」になってしまったりするわけです。
|
|
温泉の質にこだわらないなら、三水館はイチオシの宿。その理由の1つが、ご主人が手作りする料理にある。
|
|
松本の呉服商の蔵座敷を移築したという、三水館の離れ客室「蔵」。 1階は、この蔵がもともと建築された明治40年代ころの雰囲気を再現した和室。2階は洋風の造りになっている。
|
|