竜ケ窪の水で大豆の旨みをしっかりと引き出した本物の味
「なぜ温泉で豆腐を?」と疑問に思われた方もいると思いますが、その理由は「水」にあります。標高455メートルの高地にある竜ケ窪温泉は環境省の「全国名水百選」にも選ばれた「竜ケ窪の池」のすぐ近く。この周辺地域では、優れた水質と豊富な水量を誇る竜ケ窪の池を水源として、上水道や灌漑用水、学校のプールの水などに利用しています。
竜ケ窪の池には毎分30トン(日量にするとなんと43,000トン!)もの地下水がこんこんと湧いており、その量は池の水が1日1回入れ替わるといわれているほど。ちなみに温泉の隣にある小学校のプールも水源は竜ケ窪の池です。子どもたちは、名水百選の水をふんだんに使ったなんとも贅沢なプールで夏を過ごします。
実は、名水とうふの起源は、学校の名水プールにさかのぼります。プールに入れる竜ケ窪の水の温度はとても冷たく、真夏でも7〜8℃。「これでは冷たすぎて子どもたちが入られない」という声から、プールの水を暖めるために仮設の温泉を造りました。
その仮設の温泉が「竜ケ窪温泉」のはじまりです。温泉水をプールに利用するだけでなく、誰もが楽しめる日帰り温泉施設にしようということで、竜ケ窪温泉「竜神の館」ができました。そのときに「竜ケ窪温泉の名物をつくろう」という話になり、名水とうふが誕生したのです。 竜ケ窪の水と津南産のエンレイ大豆を使用 さて、名水とうふの仕込みの水は、もちろん竜ケ窪の水。大豆やにがりなどの原材料はすべて国産です。大豆は風味の濃い極上のエンレイ大豆を使用。地元津南町の農家が栽培したものを中心に、どうしても足りないときだけ新潟県産のものを仕入れています。
豆腐づくりは、この極上の大豆を挽くことから始まります。作り手は地元のお母さんたちで構成する「ひまわりグループ」。津南産の大豆と天然のにがり、そして一年中温度変化の少ない竜ケ窪の水を使って、昔ながらの製法で手間ひまかけて作ります。
美味しさの秘密は、竜ケ窪の水質にあります。一般に、軟水は食物の旨みを引き出しやすいといわれていますが、竜ケ窪の水の硬度は19mg/Lで「極めて軟水」に分類される優れた水質。この水質が大豆の旨みと甘みを存分に引き出し、しっかりと大豆の味がする本物の豆腐を生み出してくれるのです。種類はもめんとおぼろの2種類。とくにおぼろは大豆の風味がよく出ていて、豆そのものの美味しさを味わえます。
製造は水曜と土曜の週2回。竜神の館の館内にある豆腐用の厨房でつくっています。その日の午後2時過ぎには売店にできたての豆腐が並びますので、お風呂上がりにぜひ食べてみてください。施設内の食堂でも冷や奴で食べられます。
竜ケ窪の水は一年中温度変化が少なく、真夏でも7〜8℃の低温。硬度は19mg/Lの超軟水。この水温と水質が大豆の旨みと甘みを十分に引き出し、大豆の味がしっかりとする昔ながらの本物の味を生み出す。