完熟トマトの甘い香りと力強い味わい
トマトジュースは、「大好き!」という人と「苦手」という人と真二つに分かれやすい食品の一つ。でも、「苦手」という人の中には、「トマトはふつうに食べられるのだけどジュースはどうも苦手で」という人も結構います。その理由は、ジュースにしたときの味やとろみ、缶の匂い等いろいろあるようですが、そんな方にこそ一度飲んでいただきたいのが『さかえむらトマトジュース』です。
特徴は完熟トマトの澄んだ甘みとすっきりとした後口。雑味をまったく感じさせません。とにかく、太陽の光をたっぷりと浴びて熟したトマトを、ただただギューッとしぼったというシンプルで力強い味がします。
とろみも少なく、トマトジュースの中ではサラサラとしたタイプです。ここは好みの分かれるところですが、暑い日やお風呂上がりの乾いた喉にサラサラと流れていく感じは爽快そのもの。後味がすっきりしているところも魅力です。
手で収穫することが美味しさにつながります
このジュース、全国にあまりその存在を知られていないのですが、実は20年以上も前からある栄村の特産品。栄村産の完熟トマト100%でつくられています。栄村はJR日本最高積雪地点(785センチ!)を記録したこともある日本一の豪雪地ですが、夏は夏で気温が高く、トマト栽培には30年余の歴史があります。最盛期には村内に80軒もの栽培農家がありましたが、農家の高齢化とともに減っていき、今では宮川農園さんただ1軒になってしまったそうです。
宮川農園さんから出荷される加工トマトは、小さいながらも味が濃くて旨みがあると評判です。なぜ栄村に美味しいトマトが育つのか。聞けば、赤土の混じった火山灰質の土壌がいいのだとか。扇状地の肥沃な土壌と比べると、火山灰質の土壌はいわゆる「痩せた土地」になりますが、この過酷な環境が幸いして、やや小ぶりながらも旨みがぎゅっと詰まったコクのあるトマトができるのだそうです。
さらに、農園では化学肥料をほとんど使っていません。化学肥料を使えば、トマトの実は確実に大きくなりますが、味が薄くなるのだそうです。そのため、農園では栄村特産の和牛の肥育によって出た堆肥を使っています。「自然の堆肥を使うと、トマトの味が変わるんですよ」と宮川さん。病気にも強くなり、味にコクが出るのだそうです。
収穫作業は機械を使わず、すべて手作業で行います。実はこれも美味しさの秘訣。トマトを一つひとつ手に取りながら、完熟しているかどうかを確かめ、傷みのない、いいトマトだけを収穫します。機械で収穫すると、トマトにキズがついたり、少し傷みはじめたトマトが混ざったりすることもあるのですが、手で収穫するので、いい状態のトマトだけを選り分けることができるのだそうです。「完熟したいいトマトだけでつくっているかどうかが、その後のジュースの味に響いてくるんですよ」と宮川さん。雑味のないすっきりとした味わいは、人の手による地道な収穫作業から生まれたものでした。
さて、村内唯一の栽培農家から出荷されるトマトは年間約200トン。その200トンのトマトから、約4000箱(1箱30本入)のジュースができあがります。製品としては少ない量なので、在庫が一年もたないこともあるのだとか。ということで、お値段は1本100円と安いのですが、実はなかなかの貴重品。ぜひお早めに飲んでみてください!
|